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〈古典部〉シリーズ 氷菓 33年前の真実 その1 [小説・ラノベ]

今回の「わたし、気になります!」はこちら! 【氷菓】!!

2001年10月に角川書店から刊行された米澤穂信氏の推理小説。
氷菓は「〈古典部〉シリーズ」と呼ばれるシリーズ作の1作目で、第5回角川学園小説大賞内で新設されたヤングミステリー&ホラー部門の奨励賞受賞作です。


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あらすじ:
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何事にも積極的に関わろうとしない「省エネ主義」を信条とする神山高校1年生の折木奉太郎は、姉・供恵からの勧めで古典部に入部する。しかし、古典部には同じ1年生の千反田えるも「一身上の都合」で入部していた。彼女の強烈な好奇心を発端として、奉太郎は日常の中に潜む様々な謎を解き明かしていく。やがて奉太郎とは腐れ縁の福部里志と伊原摩耶花も古典部の一員となり、活動目的が不明なまま古典部は復活する。 ある日、奉太郎はえるから助けを求められる。それは、彼女が元古典部員の伯父から幼少期に聞かされた、古典部に関わる話を思い出したいというものだった。古典部の文集「氷菓」がその手掛かりだと知った奉太郎は、仲間たちと共に、「氷菓」に秘められた33年前の真実に挑むことになる。
                                              Wikipediaより引用
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氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2001/10/31
  • メディア: 文庫


米澤穂信氏といえば2010年10月に公開された映画「インシテミル 7日間のデスゲーム」の原作である「インシテミル」の作者としても有名ですね。
といっても私はブログタイトルで分かるとおり(わたし、気になります!はヒロイン千反田えるの口癖です)、氷菓で米澤氏を知った若輩者ですが。
アニメから入った方は〈古典部〉シリーズの正式名称を氷菓だと思っているかも知れませんが、氷菓というのは一巻のタイトルです。
アニメだと氷菓第11話「愚者のエンドロール」、第17話「クドリャフカの順番」、第22話「遠回りする雛」というサブタイトルにあたるものが順に、〈古典部〉シリーズの二巻、三巻、四巻のタイトルとなります。
ちなみに〈古典部〉シリーズは巻数にして五巻まで現在刊行していまして、アニメでは五巻目の「二人の距離の概算」放送されていません。
〈古典部〉シリーズは数年に1冊のペースでしか刊行されていないので、何年も間が開くと終わってしまったのかと心配になりますが、つい先々月、去年の十二月に「小説 野生時代」にて〈古典部シリーズ〉が掲載されているのを確認して安堵しました。
話しのストックが溜まれば新刊やアニメ二期などにも繋がるので、まだまだ〈古典部〉シリーズには終わって欲しくないですね。
私は小説の方もアニメの方もどちらも好きなので米澤先生には是非頑張って頂きたいです。

ちょっと短くなってしまいましたが、〈古典部〉シリーズについては何回かに分けて書くつもりなので今回はこの辺にしておきましょう。
次に〈古典部〉シリーズのことを書くときはもう少し内容に触れていこうと思います。
それではこの辺で、また!

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ラヴクラフト全集1 クトゥルフ神話の起源がここに [小説・ラノベ]

今回の「わたし、気になります!」はこちら! 【ラヴクラフト全集1】!!

タイトル通りハワード・フィリップス・ラヴクラフト氏の作品をまとめた作品集となっております。
全集1の発売日は1974年ですが実際に書かれたのはもっと昔で、20世紀前半から中頃といわれています。
この全集、タイトルから分かるように2、3、4……と続いております。
そんなに名作なのか? と思う方もいるかも知れませんが、ラヴクラフトでピンと来ない方も「クトゥルフ神話」と言われれば、あーあれか! となる方もいるのではないでしょうか?

そうです、かの有名なクトゥルフ神話の体系を気付き上げた御大とも呼ばれる方の作品集なのです。
全てがクトゥルフ神話の話しというわけではないのですが、元々SFホラーを書かれる方なので、その雰囲気は作品全体に行き渡っています。
ラヴクラフト全集1巻に集録されている作品は、「インスマウスの影」、「壁のなかの鼠」、「死体安置所にて」、「闇に囁くもの」の4作品です。
本作は翻訳された作品なので慣れるまでは所々表現に引っかかりを覚えることもあるかと思います。また氏の作品は書かれた時代が昔と言うこともあり、表現や文体が古く、なかなか取っつきにくいところがあるのですが、読んでいる内にそれが、独特な世界観を演出するためのスパイスに変わってきます。
ラヴクラフト氏の作品を初めて読まれる方には「インスマウスの影」、「クトゥルフの呼び声」、「ダンウィッチの怪」辺りから入ることをお勧めします。
そういった点ではこのラヴクラフト全集1は「インスマウスの影」が最初に集録されているのでとっかかりにはちょうど良い作品と言えるでしょう。

ここで一つ。
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二十世紀最後の怪奇小説作家H・P・ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集――本巻には、不気味な魚影がうごめく禁忌の町を舞台に〈ダゴン秘密教団〉にまつわる怪異を描く『インスマウスの影』をはじめ、デラポーア家に伝わるおぞましい血の秘密が戦慄を呼ぶ『壁の中の鼠』やブラック・ユーモア風の「死体安置所にて』など全四編を収録。 
                                           本書裏表紙煽り文より引用
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ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

ラヴクラフト全集 (1) (創元推理文庫 (523‐1))

  • 作者: H・P・ラヴクラフト
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 1974/12/13
  • メディア: 文庫


この煽り文を呼んだだけで興味を惹かれた方は是非本書を手に取ってみることをお勧めします。きっとあなたが今まで味わったことのないような恐怖と驚きとざわつくような高揚感を覚えること間違いないでしょう。名状しがたい世界があなたを待っています。


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ちなみにクトゥルフ神話というのはラヴクラフト氏以外にも多くの作家が創作に携わっています。有名な方ですと
オーガスト・ダーレス氏やクラーク・アシュトン・スミス氏、ロバート・アルバート・ブロック氏、ロバート・アーヴィン・ハワード氏などが上げられます。
中でもオーガスト・ダーレス氏はクトゥルフ神話創造に大きく関係しています。ラヴクラフト氏の死後、ドナルド・ワンドレイとともに出版社「アーカム・ハウス」を設立し、ラブクラフト氏の残した作品群をクトゥルフ神話として体系化すると供に、ラヴクラフトの残したメモから自ら新作を書きあげ、それをラヴクラフトとの共著として発表するという功績を残しています。
ここから分かるようにクトゥルフ神話というのはラヴクラフト氏一人による単なる作品群ではありません。ラヴクラフト本人とその友人、そして作品に感銘を受けその意思を継いだ多くの作家によって作り出されていく神話体系に他ならないのです。
クトゥルフ神話作家と呼ばれる方は日本人にもたくさんいます。
もしかしたら本書を読むことで、あなたも未来のクトゥルフ神話作家になるかもしれませんね。

ということで今回は「ラヴクラフト全集1」を紹介させて頂きましたが、如何でしたでしょうか?
怪奇小説好きには欠かすことの出来ない1冊ですので、まだ読まれてない方はこれを機に是非ご一読頂ければ幸いです。
それでは今回はこの辺で、また!

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電波的な彼女 紅と繋がる世界 [小説・ラノベ]

今回の「わたし、気になります!」はこちら! 【電波的な彼女】!!

2004年9月に集英社のスーパーダッシュ文庫から刊行された片山憲太郎氏著のサスペンス小説です。
片山憲太郎氏というと「紅」というイメージの方が強い方もいると思いますが、実はこの「電波的な彼女」、「紅」と作品の世界設定や登場人物の繋がりが一部あるんです。
例えば「電波的な彼女」の主人公・柔沢ジュウの母親である柔沢紅香は、「紅」の世界ではトップクラスの揉め事処理屋として登場し、主人公である紅真九郎にヒロインの九鳳院紫を預けるなど、物語に大きく関わってきます。
また、「紅」に登場する裏十三家の堕花・斬島・円堂は、関連性は不明ではあるものの同じ名字の者が「電波的な彼女」のメインヒロインとその親友という形で登場し、主要人物として活躍を見せます。
どちらも一作で十分楽しめますが、両方読むとなお楽しめる作品なんですね、これが。


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あらすじ:
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不良少年の柔沢ジュウは、堕花雨と名乗る少女にある日突然に忠誠を誓われる。少女の奇怪な言動に振り回されながらも、その真摯な言動にしだいに存在を受け入れて行く。 しかし、巷を騒がせる連続殺人事件にクラスメイトが犠牲になってしまい、ジュウは雨に不信感を抱くようになるが、思わぬ事態が待ち構えていた。
                                              Wikipediaより引用
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電波的な彼女 (集英社スーパーダッシュ文庫)

電波的な彼女 (集英社スーパーダッシュ文庫)

  • 作者: 片山 憲太郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2004/09
  • メディア: 文庫


主人公の柔沢ジュウは普通の青年なんです。少しひねくれてはいるが性根は真面目で誠実。髪を金髪に染め不良を演じ、自堕落に生きる一匹狼。
よくある自称普通の一般人を語る主人公たちとは違い、特殊な力もなければその出生に秘密があるわけでもなく、不良になりきれないがさつな青年。腕っ節は強いがそれも常識的な範囲であり、喧嘩っ早い不良というのが周りの彼に対する評価です。
そんなジュウの下に突然現れ忠誠を誓った少女・堕花雨。半ばストーカー染みた言動でジュウに付きまとう彼女は異常なのだろうか? と、連続殺人が続いていく内にジュウは雨に不信感を抱くようになるんですが、注目するべき点は犯人は誰か? 話しの展開はどうかという部分よりも、登場人物の心情にあると私は思いました。
孤独や不安、疑心というものが丁寧に書き分けられており、人の心に住み着く狂気や歪みが作品に味をだしています。
また登場人物も良い意味で現実味を持った個性の持ち主たち(中には例外も……)なので、重たい内容であるにもかかわらず私は読んでて疲れませんでした。
重たい内容という点では、この後続く「電波的な彼女 ~愚か者の選択~ 」や「電波的な彼女 ~幸福ゲーム~」にしてもそうですが、この作品のテーマというのは現代社会に対してのアンチテーゼではないかと私は思います。
子を持つ親への、学校ひいては過激になっていく子供社会への、大きなくくりでは犯罪件数が増加の一途を辿る日本の現状を作り出してしまった世代とそれに無関心な現代人に対しての……。


なんて、それっぽいことを書いてしまいましたが、要するに話しは面白くてなおかつ考えさせられることがある素晴らしい作品なので是非一読して頂ければということです。

ちなみにイラストを担当している山本ヤマト氏で、氏はコミカライズ作品『紅 kure-nai』を『ジャンプスクエア』に連載していました。今は終わりのセラフを描かれていますが、またいつか山本ヤマト氏の描かれた雨たちを見たいものです。片山センセ-、続刊待ってますよ-!

それともう一つ。「電波的な彼女」実はアニメ化されているんです。OVAではありますが「電波的な彼女」と「電波的な彼女 ~幸福ゲーム~」の二作がジャンプ・コミックス『紅 kure-nai』の付属アニメとして映像化されています。
第一弾の「電波的な彼女」は『紅 kure-nai』第3巻のアニメDVD付き予約限定版に、第二弾の「電波的な彼女 ~幸福ゲーム~」は第4巻アニメDVD付き予約限定版に。
ここであれ? 二作目の「電波的な彼女~愚か者の選択~」は? と思われた方もいるかと思いますが、恐らくこれは内容的な問題で映像化できなかったのだと思います。三作の中で一番重い話しで後味も良くないですからねぇ。
気になる方は是非、読んでみて下さいね!


ということで今回は「電波的な彼女」についてのお話となりますが、基本的にこのブログ、物語の進行に関わるネタバレを極力避けて書いていますので、全然内容がないぞ! と思ってもそこは大目に見て下さいね!(文才がないだけとは重いたくない……)
では今回はこの辺で、また!

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クリス・クロス 混沌の魔王 日本初のバーチャルRPGノベル! [小説・ラノベ]

今回の「わたし、気になります!」はこちら! 【クリス・クロス 混沌の魔王】!!

1994年にメディアワークスより刊行された、高畑京一郎氏著のライトノベル。
第一回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作。日本初のVRPG(Virtual Role Playing Game)ノベルにして今流行のVRMMO(Virtual Reality Massively Multiplayer Online)の先駆けともなったゲーム小説です。
今ではラノベのジャンルの一つとして確立されたVRMMOですが、当時はそういったジャンルは存在せず、とても斬新な設定に驚かされた覚えがあります。


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あらすじ:
世界最高の機能を誇る巨大電子頭脳・MDB9000。コードネーム「ギガント」は、日本が総力を結集して造り上げたスーパーコンピュータである。この高性能コンピュータは、256人の同時プレイが可能な仮想現実型RPG「ダンジョントライアル」と呼ばれるゲームに投入され、一般試写会では多くの参加者が集まった。しかし、彼らを待ち受けていたのはただのゲームではなかった。ゲーム内での死が現実での死となる恐怖のデスゲームだったのだ。

クリス・クロス―混沌の魔王 (電撃文庫 (0152))

クリス・クロス―混沌の魔王 (電撃文庫 (0152))

  • 作者: 高畑 京一郎
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • 発売日: 1999/08
  • メディア: 文庫


この作品を読んでまず思い浮かべたのがWizardryというハイファンタジー・ダンジョンRPGでした。
冒険者と呼ばれる者たちがパーティを組んで迷宮に挑むという、ゲームとの大きな共通点を持った本作は、ちょうど私がダンジョンRPGにのめり込んでいた時期に手に取った作品だったので、正に「こんな小説を待っていた!」(この頃はまだラノベという言葉は浸透していなかった)という状態で斬新な設定なのだけどすんなりと頭に入ってきましたね。

「ダンジョントライアル」内では味覚や嗅覚、重力や慣性に対する知覚力と痛覚以外はほぼ現実そのままに体感することができます。文字に起こすと多くの制限があるようにも感じるかも知れませんが、こういった制限がないと現実とゲームの区別がつかなくなる恐れがあると、体験レポートをしたジャーナリストに言わしめるほどの再現度を持っているようです。
実際、物語の途中で主人公であるゲイルとその仲間たちはゲームと現実の区別かつかなくなってしまう場面が出てきます。
ちょうど今我々の現実世界でもVRゲームの開発が行われていますが、完成したあかつきには一体どれほどのクオリティーになるのか楽しみですね。

さて、もう少し内容に触れていきましょうか。
物語はゲイルの一人称視点で進んで行きます。「ダンジョントライアル」には4つの職業があり、それはファンタジー作品ではお馴染みの戦士・魔法使い・僧侶、そしてゲイルの選んだ盗賊。どの職業も一長一短であり、一人ではダンジョンを攻略することはほぼ不可能なため、プレイヤーはゲームが始まるとまず仲間となる他のプレイヤーを探しながら探索をすることになります。
パーティは何人で組むことも可能であり、極端な話し参加者256人全員で組むことも出来ます。しかし、ダンジョン五階の最下層に待つ魔王「ギガント」のいる魔王の間へは一度に6人までしか入ることができません。なのでパーティは自ずと6人編成が基本となり、プレイヤーたちは他のパーティを出し抜きながら魔王の間を目指すのです。
ゲイルも類に漏れず仲間を求めてダンジョンを探索していると、二人組プレイヤーと出会います。
女戦士のリリスと同じく戦士のシェイン。頼もしい仲間を得たゲイルは、二人と供に次なる仲間、まだ見ぬ魔法使いと僧侶を求めてダンジョンを進んで行くきます。
道中、魔物に襲われ瀕死の魔法使い・ユートと出会い、ゲイルたちは彼を助けユートをパーティに迎えます。
残すは僧侶ですが、どうやらこの「ダンジョントライアル」では僧侶は稀少らしく、なかなか出会うことができません。というか他のプレイヤーにすら会うことができないでいました。
もう既に他のプレイヤーたちはパーティを組んで次の階層へ行ってしまっているのかもしれない、と思ったゲイルたちは、仲間を半ば諦めた状態で次の階層へと向かいます。
そんな中、言い争う8人のプレイヤーを見つけます。どうやら僧侶をパーティに入れるために構成を見直していたようで、女の魔法使いと男の戦士がパーティから追い出され、口論となっていたようです。
見るに見かねたリリスが口を挟み口論を終わらせると、追い出された二人、魔法使いミナと戦士ケインをパーティに加え、ゲイルたちはダンジョン二階へと降りたのでした。

という形でダンジョン一階は仲間集めの話しとなっているんですね。
本格的なダンジョン攻略は二階から始まりますが、この段階ではゲイルたちはこの「ダンジョントライアル」がデスゲームであることに気付いていません。
だから冗談を言ったりする余裕もあるのですが、三階で仲間のシェインがゲームのシステムに不審を抱き、四階で魔王を名乗る者が現れそして真実を知ることになるといよいよ余裕はなくなります。
ある意味ここからが本当のゲームの始まり。
ゲイルたちは魔王「ギガント」を倒し、無事現実世界へと戻ることができるのでしょうか?
その結末は是非「クリス・クロス 混沌の魔王」を読んで確かめて下さい!


さて今回は「クリス・クロス 混沌の魔王」について話させて頂きましたが如何でしたでしょうか?
私の稚拙な文章で少しでも興味を持って頂けたら幸いです。
では今回はこの辺で、また!



あー久しぶりにうWizardryやりたくなってきた、Vitaのやつ買おうかなー


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